05 生命保険
05-01 相続に活かす生命保険
(1)相続対策に終身保険
死亡保障の生命保険は、「契約者(保険料を負担する人)」「被保険者(保障の対象となる人)」「保険金受取人」と、保険金額を決めて契約します。
契約者が自分自身を被保険者にして、受取人を配偶者または子にしておくと、契約者(=被保険者)が亡くなったとき配偶者や子は死亡保険金を受け取れます。
死亡保障の保険は「定期保険」と「終身保険」の大きく2つに分けられます。このうち、相続対策に向いているのは終身保険です。被保険者が亡くなるまで保障が続き、被保険者がいつ亡くなっても死亡保険金が支払われるからです。
ここでは、終身保険が相続に使える3つのポイントを見ていきます。
契約者が自分自身を被保険者にして、受取人を配偶者または子にしておくと、契約者(=被保険者)が亡くなったとき配偶者や子は死亡保険金を受け取れます。
死亡保障の保険は「定期保険」と「終身保険」の大きく2つに分けられます。このうち、相続対策に向いているのは終身保険です。被保険者が亡くなるまで保障が続き、被保険者がいつ亡くなっても死亡保険金が支払われるからです。
ここでは、終身保険が相続に使える3つのポイントを見ていきます。
(2)保険金は分割協議不要
生命保険が相続対策に活かせるポイントの1つは、死亡保険金が受取人固有の財産となり、原則として他の遺産とは別に受け取れるということです。受取人は、遺言や遺産分割協議で決まった相続分とは別に死亡保険金を受け取れるわけです。
特定の相続人に法定相続割合よりも多く財産を残したいというケースでは、その相続人を受取人にした終身保険に加入しておくことが考えられます。
相続人以外の人に財産を残すこともできます。例えば、子が存命の場合、その子(=孫)は法定相続人ではないので、遺言書に記載がなければ孫は遺産を受け取れません。しかし、孫を受取人にした終身保険に加入していれば、孫が保険金を受け取れます。
また、相続放棄した人は遺産を受け取れませんが、その人が受取人となっている生命保険の死亡保険金は受け取ることができます。
特定の相続人に法定相続割合よりも多く財産を残したいというケースでは、その相続人を受取人にした終身保険に加入しておくことが考えられます。
相続人以外の人に財産を残すこともできます。例えば、子が存命の場合、その子(=孫)は法定相続人ではないので、遺言書に記載がなければ孫は遺産を受け取れません。しかし、孫を受取人にした終身保険に加入していれば、孫が保険金を受け取れます。
また、相続放棄した人は遺産を受け取れませんが、その人が受取人となっている生命保険の死亡保険金は受け取ることができます。
(3)現金で受取れる
生命保険が相続対策に利用できるもう1つのポイントは、保険金が現金で受け取れることです。
遺言がなく遺産分割協議がまとまらないと、被相続人(亡くなった人)の預金などを引き出すことができません。そのために、葬儀費用の支払いなどに困ることも考えられます。
そのような場合でも、被相続人が被保険者、遺族が受取人の生命保険に加入していれば、受取人は死亡保険金を現金で、しかも保険会社に支払いの請求をしてから数日で受け取れるので、それを葬儀費用などに充てることが可能です。
死亡保険金は、相続税の納税にも使えます。
相続税は、相続が起こってから10カ月以内に現金で納付しなければなりません。ところが、相続財産のうち多くを不動産が占めていて、現金や預金が少ないケースもあります。
不動産を売却してその売却代金を納税に当てようとしても、不動産を現金化するのには時間がかかることがあり、売り急ぐと不本意な価格で売却せざるを得なくなるかもしれません。
そこで、相続人を受取人とした終身保険に加入しておきます。そうすれば、受取人は保険金ですみやかに相続税を納付することができます。
遺言がなく遺産分割協議がまとまらないと、被相続人(亡くなった人)の預金などを引き出すことができません。そのために、葬儀費用の支払いなどに困ることも考えられます。
そのような場合でも、被相続人が被保険者、遺族が受取人の生命保険に加入していれば、受取人は死亡保険金を現金で、しかも保険会社に支払いの請求をしてから数日で受け取れるので、それを葬儀費用などに充てることが可能です。
死亡保険金は、相続税の納税にも使えます。
相続税は、相続が起こってから10カ月以内に現金で納付しなければなりません。ところが、相続財産のうち多くを不動産が占めていて、現金や預金が少ないケースもあります。
不動産を売却してその売却代金を納税に当てようとしても、不動産を現金化するのには時間がかかることがあり、売り急ぐと不本意な価格で売却せざるを得なくなるかもしれません。
そこで、相続人を受取人とした終身保険に加入しておきます。そうすれば、受取人は保険金ですみやかに相続税を納付することができます。
(4)1人に5百万円が非課税
生命保険が相続対策に利用できる3つめのポイントは、非課税枠です。相続人が受け取る死亡保険金には相続税の非課税枠があります。非課税限度額は「500万円×法定相続人の数」です。
例えば、次のような計算になります。
死亡保険金の総額から非課税分を差し引くことができ、その分、相続税が少なくなります。生命保険に加入することが、相続税の節税につながるわけです。
このように、生命保険はいろいろな形で相続に活用できます。
とはいえ、生命保険は契約者、保険料負担者、被保険者、受取人が誰であるかによって、保険金に対する税金のかかり方が違ってきます。むやみに加入すると、逆効果になることもあるので、相続対策に生命保険を利用するときは、税理士など専門家に相談するとよいでしょう。
例えば、次のような計算になります。
死亡保険金の総額から非課税分を差し引くことができ、その分、相続税が少なくなります。生命保険に加入することが、相続税の節税につながるわけです。
このように、生命保険はいろいろな形で相続に活用できます。
とはいえ、生命保険は契約者、保険料負担者、被保険者、受取人が誰であるかによって、保険金に対する税金のかかり方が違ってきます。むやみに加入すると、逆効果になることもあるので、相続対策に生命保険を利用するときは、税理士など専門家に相談するとよいでしょう。