06 不動産の相続対策
06-08 不動産譲渡の譲渡所得税
(1)売却と譲渡所得税
不動産を売却して譲渡所得が発生すると、譲渡所得税が課税されます。譲渡所得税の計算は、譲渡所得金額に譲渡所得の税率をかけて算出します。
譲渡所得の金額は、土地や建物を売却収入の金額から、不動産の取得費と譲渡のための諸費用を差し引いて計算します。
譲渡するためにかかった諸費用には、仲介手数料、測量費、売買契約書の印紙代などが含まれます。借家人に払った立退き料、建物の取り壊し費用なども含まれます。
相続により取得した不動産を売る場合の取得費は、亡くなった人がその不動産を購入したときの購入代金や諸費用の合計です。さらに、相続で取得した土地や建物が事業に使われていない場合には、土地や建物を相続した人が支払った登記費用や不動産取得税等も取得費に含まれます。
相続により取得した不動産の購入時の売買契約書が存在しないために、取得費が不明な場合は、売却金額の5%をみなし取得費として計算することが認められます。
居住用の不動産を売却した場合には、一定の要件の下で、譲渡所得から3000万円の特別控除を差引した後の所得金額に対して、譲渡所得税が課税されます。
譲渡所得税の税率は、その不動産の所有期間によって違います。売却した年の1月1日時点で所有期間5年以内なら短期譲渡所得とされて税率は39%、5年超なら長期譲渡所得とされて税率は20%になります。
所有期間の算定は、亡くなった人が不動産を取得した時期を相続人が引き継いで計算しますので、長期譲渡所得の税率が適用される場合が多くなります。
譲渡所得の金額は、土地や建物を売却収入の金額から、不動産の取得費と譲渡のための諸費用を差し引いて計算します。
譲渡するためにかかった諸費用には、仲介手数料、測量費、売買契約書の印紙代などが含まれます。借家人に払った立退き料、建物の取り壊し費用なども含まれます。
相続により取得した不動産を売る場合の取得費は、亡くなった人がその不動産を購入したときの購入代金や諸費用の合計です。さらに、相続で取得した土地や建物が事業に使われていない場合には、土地や建物を相続した人が支払った登記費用や不動産取得税等も取得費に含まれます。
相続により取得した不動産の購入時の売買契約書が存在しないために、取得費が不明な場合は、売却金額の5%をみなし取得費として計算することが認められます。
居住用の不動産を売却した場合には、一定の要件の下で、譲渡所得から3000万円の特別控除を差引した後の所得金額に対して、譲渡所得税が課税されます。
譲渡所得税の税率は、その不動産の所有期間によって違います。売却した年の1月1日時点で所有期間5年以内なら短期譲渡所得とされて税率は39%、5年超なら長期譲渡所得とされて税率は20%になります。
所有期間の算定は、亡くなった人が不動産を取得した時期を相続人が引き継いで計算しますので、長期譲渡所得の税率が適用される場合が多くなります。
(2)相続後3年以内売却
相続税を納税した後に相続により取得した不動産を売却する場合には、相続税の一部を売却の際の取得費に加算することができる「相続財産を譲渡した場合の取得費の特例」という制度があります。
この特例を受けるためには、相続や遺贈により不動産を取得した者が、相続税を支払っていて、なおかつ相続税の申告期限(被相続人の死亡から10カ月後)の翌日以後3年以内に売却することが要件となります。
この特例で取得費に加算できるのは、土地等を売った人にかかった相続税額のうち、その人が相続により取得したすべての土地等に対応する額で、土地以外の部分に対応する相続税額に対しては適用できませんので注意して下さい。
特例を受けるためには、確定申告をすることが必要です。その際には、①相続税の申告書の写し、②相続財産の取得費に加算される相続税の計算明細書、③譲渡所得の内訳書などの添付が必要です。
この特例を受けるためには、相続や遺贈により不動産を取得した者が、相続税を支払っていて、なおかつ相続税の申告期限(被相続人の死亡から10カ月後)の翌日以後3年以内に売却することが要件となります。
この特例で取得費に加算できるのは、土地等を売った人にかかった相続税額のうち、その人が相続により取得したすべての土地等に対応する額で、土地以外の部分に対応する相続税額に対しては適用できませんので注意して下さい。
特例を受けるためには、確定申告をすることが必要です。その際には、①相続税の申告書の写し、②相続財産の取得費に加算される相続税の計算明細書、③譲渡所得の内訳書などの添付が必要です。
(3)自宅売却と3千万円控除
自宅を売却する場合には、「居住用財産を譲渡した場合の3000万円の特別控除の特例」が使えます。
自分が住んでいた家屋を売る場合、家屋とともに敷地や借地権を売る場合や、以前住んでいた家屋や敷地権等の売る場合には、一定の条件で3000万円の特別控除が適用できます。
条件としては、住まなくなった日から3年目の年の12月31日までに売ること、売った年の前年及び前々年にこの特例またはマイホームの買換えや交換の特例もしくは、譲渡損失についての損益通算及び繰越控除の特例の適用を受けていないことが必要です。
ただし売買当事者が、親子や夫婦等の特別な間柄の場合は適用出来ません。
自分が住んでいた家屋を売る場合、家屋とともに敷地や借地権を売る場合や、以前住んでいた家屋や敷地権等の売る場合には、一定の条件で3000万円の特別控除が適用できます。
条件としては、住まなくなった日から3年目の年の12月31日までに売ること、売った年の前年及び前々年にこの特例またはマイホームの買換えや交換の特例もしくは、譲渡損失についての損益通算及び繰越控除の特例の適用を受けていないことが必要です。
ただし売買当事者が、親子や夫婦等の特別な間柄の場合は適用出来ません。
(4)長期譲渡所得の軽減税率
10年を超えて長期所有している居住用財産を売って、一定の要件に該当する場合には、長期譲渡所得の軽減税率の適用を受けることができます。
売買当事者が親族関係者の場合には、その適用はありません。
税率は、長期譲渡所得が6000万円以下の場合には10%です。6000万円を超える場合には、超えた金額の15%に600万円を加算した金額が税額です。
買換や交換の特例を受けている場合には適用がありません。ただし3000万円の特別控除の特例は重ねて適用できます。
これらの特例を受ける場合には、譲渡益が発生しない場合でも、確定申告書の提出が必要です。添付書類は譲渡所得の内訳書、登記事項証明書等です。
譲渡所得税を納める必要がある場合は、所得税部分を確定申告のときに、住民税の部分は6月ごろに自治体から届く納税通知書で納税することになります。
売買当事者が親族関係者の場合には、その適用はありません。
税率は、長期譲渡所得が6000万円以下の場合には10%です。6000万円を超える場合には、超えた金額の15%に600万円を加算した金額が税額です。
買換や交換の特例を受けている場合には適用がありません。ただし3000万円の特別控除の特例は重ねて適用できます。
これらの特例を受ける場合には、譲渡益が発生しない場合でも、確定申告書の提出が必要です。添付書類は譲渡所得の内訳書、登記事項証明書等です。
譲渡所得税を納める必要がある場合は、所得税部分を確定申告のときに、住民税の部分は6月ごろに自治体から届く納税通知書で納税することになります。