13 贈与税Q&A 基礎編 ツイート シェア

13-05 贈与税の計算は?

(1)贈与税の計算方法?

 まず、その年の1/1から12/31までの1年間で贈与を受けた財産を合計して課税価格の合計額を計算します。その年に複数の人から財産をもらった場合にはそのすべてを合計します。
 そして、その合計額から基礎控除額の110万円を差し引いた残額(基礎控除後の課税価格)に税率表を適用して贈与税額を計算します。

 なお、平成27年1月1日以後の贈与から、20歳以上の者が直系尊属からの贈与により取得した財産(特例贈与財産)とそれ以外の財産(一般贈与財産)とで税率が区分されました。これにより、直系尊属からの贈与に係る税率が緩和されました。

(2)税率は?

① 特例贈与財産

基礎控除後の課税価格税率控除額
200万円以下10%
200万円超~400万円以下15%10万円
400万円超~600万円以下20%30万円
600万円超~1,000万円以下30%90万円
1,000万円超~1,500万円以下40%190万円
1,500万円超~3,000万円以下45%265万円
3,000万円超~4,500万円以下50%415万円
4,500万円超55%640万円


② 一般贈与財産
基礎控除後の課税価格税率控除額
200万円以下10%
200万円超~300万円以下15%10万円
300万円超~400万円以下20%25万円
400万円超~600万円以下30%65万円
600万円超~1,000万円以下40%125万円
1,000万円超~1,500万円以下45%175万円
1,500万円超~3,000万円以下50%250万円
3,000万円超55%400万円

(3)具体例は?

 贈与財産の価額が1,000万円(基礎控除後の課税価格890万円)の場合に贈与税がいくらになるのかを見てみましょう

① 特例贈与財産が1,000万円の場合
 890万円×30%-90万円=177万円

② 一般贈与財産が1,000万円の場合
 890万円×40%-125万円=231万円

③ 特例贈与財産が700万円、一般贈与財産が300万円の場合
(ア) 計算方法
 特例贈与財産と一般贈与財産の両方ある場合の税額は、次のイとロの合計額となります。
 イ.すべての財産を特例税率で計算した税額に贈与財産合計のうちの特例贈与財産の占める割合を乗じて計算した金額
 ロ.すべての財産を一般税率で計算した税額に贈与財産合計のうちの一般財産の占める割合を乗じて計算した金額

(イ)贈与税額
 イ.(890万円×30%-90万円)×700万円/1,000万円=123.9万円
 ロ.(890万円×40%-125万円)×300万円/1,000万円=69.3万円
 ハ.合計  123.9万円+69.3万円=193.2万円