04 生前贈与
04-02 配偶者へ居住用不動産贈与
(1)婚姻期間20年以上の特例
婚姻期間が20年以上の夫婦の間で、居住用の不動産または居住用不動産を取得するための資金を贈与した場合、基礎控除110万円のほかに最高2000万円まで控除できる特例があります。この特例を「贈与税の配偶者控除」と呼びます。
たとえば、夫が自宅の土地・建物をすべて所有しているとすると、そのうち2110万円分を妻に非課税で生前贈与することができるのです。
一般的に財産をあげた人が亡くなり、相続が発生した場合には、相続開始前3年以内に贈与された財産は相続財産に含めることになっています。
しかし、贈与税の配偶者控除を使って贈与された分は、相続開始前3年以内の贈与でも相続財産に含めないので、夫の相続財産を確実に減らせます。
3年以内の贈与でも相続財産に加えないので、相続直前でも財産を配偶者に贈与することができます。自宅を贈与することで、それ以外の相続財産が基礎控除の範囲内におさまり、相続税がかからなくなるという場合などには有効です。
たとえば、夫が自宅の土地・建物をすべて所有しているとすると、そのうち2110万円分を妻に非課税で生前贈与することができるのです。
一般的に財産をあげた人が亡くなり、相続が発生した場合には、相続開始前3年以内に贈与された財産は相続財産に含めることになっています。
しかし、贈与税の配偶者控除を使って贈与された分は、相続開始前3年以内の贈与でも相続財産に含めないので、夫の相続財産を確実に減らせます。
3年以内の贈与でも相続財産に加えないので、相続直前でも財産を配偶者に贈与することができます。自宅を贈与することで、それ以外の相続財産が基礎控除の範囲内におさまり、相続税がかからなくなるという場合などには有効です。
(2)居住用不動産の要件
この特例を受けるための適用要件は、以下の3つです。
1 夫婦の婚姻期間が20年を過ぎた後に贈与されたこと(内縁関係は適用外)
2 配偶者から贈与された財産が、自分が住むための居住用不動産であること、あるいは、居住用不動産(土地や建物)を取得するための資金であること
3 贈与を受けた年の翌年3月15日までに、財産をもらった人がその不動産に住み、その後も引き続き住む見込みであること
特例の対象となる「居住用不動産」とは、財産をもらった配偶者が居住するための建物または土地で、借地権も含まれます。居住用の建物と土地は一括で贈与しても、建物のみの贈与、土地のみの贈与、それぞれの一部の贈与でもOKです。
1 夫婦の婚姻期間が20年を過ぎた後に贈与されたこと(内縁関係は適用外)
2 配偶者から贈与された財産が、自分が住むための居住用不動産であること、あるいは、居住用不動産(土地や建物)を取得するための資金であること
3 贈与を受けた年の翌年3月15日までに、財産をもらった人がその不動産に住み、その後も引き続き住む見込みであること
特例の対象となる「居住用不動産」とは、財産をもらった配偶者が居住するための建物または土地で、借地権も含まれます。居住用の建物と土地は一括で贈与しても、建物のみの贈与、土地のみの贈与、それぞれの一部の贈与でもOKです。
(3) 同じ配偶者間での適用は一度きり
この特例は、同じ配偶者からの贈与については一生に1回しか適用されません。数年前に1000万円分もらったから、今年残りの1000万円分をもらおうということはできません。1回に適用される控除額の上限が2000万円ということになります。
(4)3月15日まで贈与税申告
この特例を使う場合は、財産をもらった人がもらった年の翌年の2月1日から3月15日までに贈与税の申告をする必要があります。贈与税がゼロの場合でも、申告をしなければなりません。贈与税の申告時には、以下の書類を添付して提出します。
1 戸籍謄本または抄本(贈与を受けた日から10日経過したあとに作成されたもの)
2 戸籍の附票の写し(贈与を受けた日から10日経過したあとに作成されたもの)
3 居住用不動産の登記事項証明書、その他の書類で、贈与を受けた人がその居住用不動産を取得したことを証明するもの
4 居住用不動産を評価するための書類(固定資産評価証明書など)
※4は、不動産の取得資金でなく、居住用不動産の贈与を受けた場合に必要。
「贈与税の配偶者控除」を使った場合、2110万円までの贈与税は非課税になりますが、もらった居住用不動産の所有権移転登記が必要となるため、登録免許税等の登記費用や、不動産取得税がかかってくるので、要注意。
配偶者には相続時にも優遇措置があり、1億6000万円か法定相続分のいずれか高い金額までは相続税がかからない「配偶者の税額軽減」があります。居住用不動産の生前贈与だけが自宅を配偶者に残す方法ではありません。
相続財産の額や、自宅不動産の評価額にもよるので、どのような方法を選んだほうがいいのかは、税理士などの専門家に相談しましょう。
1 戸籍謄本または抄本(贈与を受けた日から10日経過したあとに作成されたもの)
2 戸籍の附票の写し(贈与を受けた日から10日経過したあとに作成されたもの)
3 居住用不動産の登記事項証明書、その他の書類で、贈与を受けた人がその居住用不動産を取得したことを証明するもの
4 居住用不動産を評価するための書類(固定資産評価証明書など)
※4は、不動産の取得資金でなく、居住用不動産の贈与を受けた場合に必要。
「贈与税の配偶者控除」を使った場合、2110万円までの贈与税は非課税になりますが、もらった居住用不動産の所有権移転登記が必要となるため、登録免許税等の登記費用や、不動産取得税がかかってくるので、要注意。
配偶者には相続時にも優遇措置があり、1億6000万円か法定相続分のいずれか高い金額までは相続税がかからない「配偶者の税額軽減」があります。居住用不動産の生前贈与だけが自宅を配偶者に残す方法ではありません。
相続財産の額や、自宅不動産の評価額にもよるので、どのような方法を選んだほうがいいのかは、税理士などの専門家に相談しましょう。