07 知っておきたいシニアのマネー 介護とすまい
07-02 介護のお金はいくら?
(1)公的介護の限度は?
公的介護保険制度は、介護が必要な人を社会全体で支える仕組みとして2000年にスタートしました。原則として、介護が必要であるという「要介護認定」を受けた65歳以上の人が公的介護保険のサービスを利用することができます。
1カ月に利用できるサービスの利用額には、要介護度と利用するサービスの種類によって上限が決められています。在宅サービスを利用する場合の限度額と、限度額まで利用した場合の自己負担額は次のようになっています。
1カ月に利用できるサービスの利用額には、要介護度と利用するサービスの種類によって上限が決められています。在宅サービスを利用する場合の限度額と、限度額まで利用した場合の自己負担額は次のようになっています。
(2)公的介護の負担は?
公的介護サービスを利用した場合、その利用料の一部を自己負担します。公的介護保険制度がスタートした当初、自己負担割合は一律1割でしたが、その後、一定以上の所得の人の自己負担が2割に引き上げられ、さらに、2018年8月から、特に所得の高い人は3割負担となります。
自己負担割合は所得によって決まり、所得のめやすは、
年金収入等が
・280万円未満:1割
・280万円以上:2割
・340万円以上:3割
となっています。
公的介護保険のサービスを利用している人のうち、3割負担となるのは全体の3%程度とみられています。
自己負担割合は所得によって決まり、所得のめやすは、
年金収入等が
・280万円未満:1割
・280万円以上:2割
・340万円以上:3割
となっています。
公的介護保険のサービスを利用している人のうち、3割負担となるのは全体の3%程度とみられています。
(3)負担が高額のとき?
自己負担割合が2割あるいは3割だと、サービス利用者の負担額は大きくなります。1割負担でも、夫婦2人で介護サービスを利用していると、世帯での負担が重くなることもあります。
そのため、1カ月の負担額には上限が設けられていて、それを超える部分は「高額介護サービス費」として払い戻されます。上限額は所得によって次の通りとなっています。
そのため、1カ月の負担額には上限が設けられていて、それを超える部分は「高額介護サービス費」として払い戻されます。上限額は所得によって次の通りとなっています。
(4)実際かかる費用は?
公的介護保険の在宅サービスを利用する場合、1カ月の限度額の範囲で利用するサービスを組み合わせるケースが多くなっています。したがって、1カ月の費用は要介護3で1割負担の人なら約2万7000円となります。
公的介護サービス以外のサービスを利用すると、それについては全額自己負担となります。例えば、配食サービスや外出時の付添サービス、福祉タクシー、訪問理美容などを利用したときの費用や、ショートステイ利用時の食事代、紙おむつの購入費などです。
公的介護サービスを利用した場合でも、限度額以上に介護サービスを利用した場合は、限度額を超えた部分が全額自己負担となります。
生命保険文化センターが行った平成27年度の「生命保険に関する全国実態調査」によると、介護を受けた期間で最も多いのが「4~10年未満」で平均は4年11カ月、1カ月の介護費用で最も多かったのが「5万円~7万5000円未満」で、平均は7万9000円となっています。
これをもとにざっくり計算すると、介護期間が5年だとすると、月額5万円で合計300万円、月額8万円で合計480万円となります。介護に備えるお金として300~500万円用意しておけば安心といえるでしょう。
公的介護サービス以外のサービスを利用すると、それについては全額自己負担となります。例えば、配食サービスや外出時の付添サービス、福祉タクシー、訪問理美容などを利用したときの費用や、ショートステイ利用時の食事代、紙おむつの購入費などです。
公的介護サービスを利用した場合でも、限度額以上に介護サービスを利用した場合は、限度額を超えた部分が全額自己負担となります。
生命保険文化センターが行った平成27年度の「生命保険に関する全国実態調査」によると、介護を受けた期間で最も多いのが「4~10年未満」で平均は4年11カ月、1カ月の介護費用で最も多かったのが「5万円~7万5000円未満」で、平均は7万9000円となっています。
これをもとにざっくり計算すると、介護期間が5年だとすると、月額5万円で合計300万円、月額8万円で合計480万円となります。介護に備えるお金として300~500万円用意しておけば安心といえるでしょう。