03 遺言書と争続防止 ツイート シェア

03-02 自筆証書遺言の書き方

(1) 自筆証書遺言は手書き

自筆証書遺言は、その名のとおり自分で書く遺言書です。法的に有効な遺言書とするには、遺言書の全文、日付、氏名等をすべて本人が自筆で書き、押印しなければなりません。

ワープロ、録音、ビデオレターなどは無効です。印鑑は認印でもかまいませんが、実印を使用するのが望ましいといえます。

遺言書では財産が特定できるように、不動産であれば所在地や家屋番号、預金等は金融機関や支店名などを明記する必要があります。

遺言書は何回でも書換えできます。

複数の遺言書が見つかった場合、日付の新しいものが優先されるので、日付は必ず記載します。「吉日」のように日付を特定できないものは無効です。

記載内容を修正する場合も自筆で行います。修正箇所を指定し、修正した旨を付記して署名のうえ、修正したところに押印します。ただし、修正された遺言書は法的有効性の争いになりがちなので、最初から書き直すことをお勧めします。

封はしなくてもよいのですが、改ざんされるのを防ぐためには封印したほうがよいでしょう。また、遺言書を書いても遺族がそれを見つけられない可能性もあるので、見つけやすい場所に保管するか、信頼できる人に保管場所を知らせておきます。

(2) 家庭裁判所の検認必要

自筆証書遺言書を書いた人が亡くなったら、遺言書を保管している人あるいは相続人は、遺言書をそのままの状態で、封がしてあったら開封せずに、被相続人の住所地を管轄する家庭裁判所へ持って行き、検認の申立を行います。その際、相続人全員の戸籍謄本が必要です。

検認は、その遺言書が被相続人によって書かれたものであることを確認して内容を認定し、偽造・変造を防ぐためのものです。

申立をすると、後日裁判所から「検認期間通知書」が届くので、申立人・相続人が家庭裁判所へ行って遺言書を開封し、内容を確認します。

(3) 無効になるリスクも

自筆証書遺言は、思いついたときに1人で書けて費用もかからず、遺言書の内容を秘密にできるのがメリットです。遺言の内容を変更したければ、古いものを破棄して書き直すことができます。

反対に大きなデメリットがあります。1つは、書き方に不備があると法的に無効になることです。自分1人で書くと、勘違いや事実誤認があったり、書き落としや不明瞭な記述があったりしても気づきにくく、かえってトラブルを招く可能性もあります。

また、遺言者が亡くなったとき家庭裁判所の検認を受ける手間がかかります。さらに、紛失、改ざんのリスクもあります。

したがって、確実に遺言を遺すには、自筆証書遺言より公正証書遺言のほうが望ましいといえるでしょう。

(4) 自筆証書遺言の記載例

(4) 自筆証書遺言の記載例【相続広場】